リノベーションできない人たちが持つ5つの悪習慣

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  • 冬に多発する排水溝の逆流、原因は気温の低下

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    冬の寒い朝、キッチンに立つとシンクの流れがいつもより悪い。そんな経験はありませんか。実は、冬は一年の中で最も排水溝の詰まりや逆流トラブルが多発する季節です。その主な原因は、私たちの食生活に欠かせない「油」と、厳しい「寒さ」の組み合わせにあります。気温の低下が、目に見えない排水管の中で、静かに、しかし確実に詰まりの原因を育てているのです。 私たちの家庭から出る排水、特にキッチンの排水には、調理で使った肉や魚の脂、炒め物や揚げ物の油分が大量に含まれています。これらの動物性・植物性の油脂は、温度が高い状態では液体ですが、冷えるとラードのように白く固まる性質を持っています。冬場は、外気温だけでなく水道水の温度も夏場に比べて大幅に低下します。そのため、温かい状態で流されたはずの油分が、冷たい排水管の中を流れていく過程で急速に冷やされ、管の内壁にバターのようにべったりと付着してしまうのです。 この一度こびりついた油の層は、非常に厄介です。粘着質であるため、後から流れてくる細かな食材カスや洗剤の溶け残りなどを次々と捕獲し、雪だるま式に大きく成長していきます。これが長期間繰り返されることで、排水管の内部はまるでコレステロールが溜まった血管のように狭くなり、ある日突然、水の通り道を完全に塞いでしまうのです。その結果、行き場を失った排水が、家の中で最も低い位置にある排水口からゴボゴボと音を立てて上がってくるという、最悪の事態を招きます。 この冬特有のトラブルを防ぐために、今日からできる簡単な予防策があります。それは、定期的に配管を「温める」ことです。週に一度でも構いません。キッチンのシンクに栓をして、給湯器で設定できる40度から50度くらいのお湯を溜め、それを一気に流してみてください。この「お湯通し」は、配管の内壁に付着し始めた初期段階の油汚れを溶かし、固着する前に洗い流してくれる効果があります。ただし、熱湯は塩ビ製の排水管を傷める原因になるため、必ず給湯器で設定できる温度のお湯を使いましょう。 排水溝から水が上がってくるという深刻な事態は、冬の寒さが引き金になることが少なくありません。気温が下がる季節こそ、見えない排水管への少しの思いやりが、快適で安心な暮らしを守る鍵となるのです。

  • 排水溝の逆流、自力での解決は危険なサイン

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    排水溝から水が上がってくるという緊急事態に直面した時、多くの人がまず頭に思い浮かべるのは、ラバーカップ(スッポン)や市販の液体パイプクリーナーといった、自力でできる解決策かもしれません。確かに、流れが少し悪い程度の軽微な詰まりであれば、これらの道具が功を奏することもあります。しかし、水が逆流してくるという現象は、もはや「流れが悪い」というレベルを遥かに超えた、排水管からの重篤な警告です。このような状況で安易に自己判断で対処しようとすることは、問題を解決できないばかりか、かえって事態を悪化させる危険性をはらんでいます。 例えば、液体パイプクリーナーは、髪の毛や油汚れを化学的に溶かすことで効果を発揮しますが、それは薬剤が直接詰まりの原因に届いてこそです。水が逆流してきている状態では、配管はすでに行き場のない水で満たされています。そこに薬剤を注ぎ込んでも、溜まった水で薄まってしまい、肝心の詰まりの箇所まで到達できず、ほとんど効果は期待できません。また、ラバーカップで無理に圧力をかけようとすればどうなるでしょうか。詰まりが排水口のすぐ下にあれば稀に解消することもありますが、配管の奥深くで固着している場合、その圧力は行き場を失い、繋がっている別の排水口(例えば、洗面台の詰まりを解消しようとして、隣の浴室の洗い場)から汚水を噴出させてしまう可能性があります。 排水溝から水が上がってくるほどの深刻な詰まりは、長年にわたって蓄積・硬化した油の塊や、配管の奥に引っかかった異物などが原因であることがほとんどです。これを根本から解消するには、専門的な知識と強力な専用機材が不可欠となります。プロの水道業者は、高圧洗浄機を用いて、車の洗浄とは比較にならないほどの強力な水圧で配管内の汚れを削り取るように洗い流したり、「トーラー」と呼ばれるワイヤー式の機械で物理的に詰まりを粉砕・除去したりします。 排水溝からの逆流は、排水管が完全に閉塞寸前であることを示す最後の警告です。そのサインを受け取ったら、もはや自分で何とかしようと時間を浪費するべきではありません。被害を最小限に食い止めるためにも、速やかに専門の業者に連絡し、プロの診断と処置を仰ぐこと。それが、あなたの住まいと暮らしを守るための、最も賢明で確実な選択なのです。